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高精度機械加工における品質管理システム

~食品・医療機器向け精密部品製造の技術と管理手法~

食品機器や医療機器の製造において、高精度機械加工は製品の品質と安全性を左右する重要な工程です。特に、食品の安全性や医療機器の信頼性に直結する精密部品では、わずかな誤差や不良も許されません。そのため、厳格な品質管理システムの構築が不可欠となります。


高精度機械加工の基礎技術

高精度加工を支えるのはCNC(コンピュータ数値制御)加工技術です。最新のCNC加工機を活用することで、±0.01mm以下の精度を実現し、複雑形状や高精度を要求される部品にも対応しています。
また、部品材質に応じた最適な工具選定と切削条件の設定により、加工面の品質と工具寿命を両立し、安定した生産を実現しています。
さらに、三次元測定機やレーザー測定器を活用し、SPC(統計的工程管理)によるデータ管理を行うことで、工程能力指数Cpk≧1.33を維持し、高い再現性を確保しています。


品質管理システムの構築

品質を支える基盤として、ISO9001に基づいた品質マネジメントシステムを構築しています。設計・製造・検査の各工程において品質保証を徹底し、安定した品質を維持します。
また、原材料の入荷から製品出荷までを追跡可能にするトレーサビリティシステムを導入し、不具合発生時の迅速な原因究明を可能にしています。
さらに、工程内品質管理を標準化することで、不良品の流出防止を徹底しています。


食品機器向け精密部品の特殊要求

食品機器分野では、食品衛生法への適合が求められます。特に食品接触部には、Ra≦0.8μm以下の滑らかな表面仕上げが必要で、汚れや菌の付着を防止します。
また、耐食性・耐摩耗性に優れた材料選定を行い、長期間の使用に耐えうる構造を実現しています。さらに、清掃やメンテナンスを考慮し、工具レスで分解・組立が可能な設計を採用しています。


医療機器向け精密部品の品質要求

医療機器分野では、薬事法およびISO13485への対応が不可欠です。生体に触れる部品では、バイオコンパティビリティ(生体適合性)を考慮した材料選定と加工を行い、安全性を確保しています。
また、滅菌後も寸法精度と機能を維持できるよう、滅菌プロセス対応設計を採用しています。


具体的な加工事例と品質データ

・食品機器用回転軸部品:SUS316L製、軸径φ50mm±0.005mm、Ra0.4μm、真円度0.003mm以下
・医療機器用精密歯車:チタン合金(Ti-6Al-4V)、モジュール0.5、JIS N6級、窒化処理

これらの部品は、長年培った加工技術と精密測定の融合により、高品質かつ安定した性能を実現しています。


測定・検査体制

最新の測定設備(三次元測定機、表面粗さ測定機、硬度計、材料分析装置など)を完備し、全数または抜き取りによる高精度検査を実施しています。品質データを基にした継続的な改善活動により、安定した品質を維持しています。


コスト最適化と納期短縮

高精度を維持しつつ、コストと納期の両立を図るため、CAMシステムによる加工プログラムの最適化や、工具寿命管理、段取り時間の短縮などを実施しています。これにより、効率的な生産体制を構築しています。


まとめ

高精度機械加工における品質管理は、技術力と管理体制の両輪で成り立ちます。食品機器・医療機器向け精密部品の特殊要求にも対応し、確実にお客様の求める品質を実現いたします。
株式会社ファイネスでは、豊富な経験と最新設備を活かし、精密部品の製造から品質改善までトータルに対応しております。お困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。


株式会社ファイネスでは、ステンレスをはじめとする板金加工・機械加工から装置組立までを埼玉県飯能市にある自社工場で一貫生産体制を確立し、品質・納期・コストのすべてでお客様にご満足いただける最適ソリューションをご提供しています。

「こんな部品を試作したい」「量産プロジェクトのコストを抑えたい」「とりあえず見積りがほしい」など、ご要望やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフが貴社のニーズを丁寧にヒアリングし、最適プランをスピーディにご提案いたします。

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