精密板金試作の全貌|技術と材料の知識を深める
はじめに
株式会社ファイネスは、埼玉県飯能市の自社工場において、板金加工・機械加工から装置組み立てまでを一貫生産体制で手がけるプロフェッショナル集団です。特にノウハウが豊富な「精密板金試作」分野では、食品機械や搬送機械、産業機械、医療機器など、多彩な業界のご要望に応えています。本記事では、精密板金試作の基礎から最新技術、材料選定のポイント、コスト・納期管理法、成功事例までを網羅的に解説。試作プロジェクトをご検討中のご担当者様や設計者様に役立つノウハウをお届けします。
精密板金試作の基礎知識
精密板金試作とは?
精密板金試作とは、薄板金属素材に対して高精度・高品質の切断、曲げ、溶接、組立、塗装などを施し、製品開発や評価用の試作品を制作する工程です。一般的な板金加工よりも厳しい寸法公差や表面仕上げが求められ、TIG溶接によるヒケ抑制や粉体塗装による均一な膜厚管理など、細かな品質管理が必要になります。試作段階で製品設計のフィージビリティを検証し、量産時のコスト最適化・リスク低減につなげるのが目的です。
試作の目的と重要性
仕様検証
図面通りに加工できるか、寸法精度・形状精度を確認。
機能評価
材料特性や表面処理が想定通り機能するか、耐久性・耐食性を試験。
組立性評価
部品間のクリアランスやタップ穴のずれ、溶接溶け込み量をチェック。
コストシミュレーション
試作費用を基に量産時の材料費・加工費を見積もり、経済性を検討。
リスク管理
量産前に設計変更ポイントを洗い出し、不良リスクを低減。
試作工程は製品開発における「安全弁」です。コスト削減と品質向上を両立させる重要なステップであるため、設計・仕様の妥当性を徹底的に確認することが成功への近道です。
精密板金試作のプロセス
設計から製造までの流れ
仕様ヒアリング・要件定義
お客様の要望(機能、寸法、公差、仕上げ、数量、納期)を詳細に伺う。
CAD設計・図面作成
3D CADで筐体の展開図を作成し、曲げ線、溶接箇所、タップ位置を明示。
材料選定
SUS304、SPCC、A5052など用途に応じた材料を選び、板厚・表面処理を決定。
試作加工
レーザー加工機で形状切断、プレスブレーキ+多段曲げで立ち上げ、TIG溶接で組立。
表面処理・塗装
バリ取り後、粉体塗装またはメッキを実施し、耐久性・外観品質を向上。
検査・評価
3Dスキャナーやノギスで寸法検査、外観検査、機能試験を実施し、レポート化。
フィードバック・改善
試作結果をもとに設計変更や工程見直しを提案し、量産へ移行する。
各工程の詳細解説
・切断工程:ファイバーレーザーでビーム径を0.15mmに絞り、微細孔や複雑形状を高精度で切断。
・曲げ工程:多軸プレスブレーキで多段曲げを一括実行。スプリングバック補正値を材質別にデータ化し、±0.2°以内に制御。
・溶接工程:TIG溶接でヒケ・歪みを最小化。溶接姿勢や電流調整を最適化し、肉盛り量を管理。
・表面仕上げ:ショットブラスト→粉体塗装(厚膜)→熱処理乾燥。膜厚80μm以上で耐食性を確保。
・検査工程:3Dスキャナーで全数寸法比較、ねじ穴位置はオートプローブ測定、外観は肉眼+顕微鏡チェック。
精密板金試作に使用される材料
一般的な材料の種類
ステンレス鋼(SUS304/SUS430)
特徴:耐食性・耐熱性が高く、清潔性が求められる食品機械や医療機器に最適。
冷間圧延鋼板(SPCC)
特徴:コストパフォーマンスに優れ、塗装・溶接性が良好。一般産業機器で広く利用。
アルミニウム合金(A5052/A6061)
特徴:軽量化が可能で機械加工性も良い。搬送機械の軽量部材に適用。
銅・銅合金(C1100/C2800)
特徴:導電性が求められる部品や放熱パーツに利用。レーザー反射対策が必須。
特性と選定基準
・耐久性:長期使用で腐食・摩耗が懸念される場合はステンレス鋼を選定。
・加工性:複雑形状・深絞りではアルミの伸び率(15%以上)を活用。
・コスト:大量ロットであればSPCC板を選ぶことで材料費を抑制。
・表面処理適性:電解研磨や粉体塗装の相性を材料特性で判断。
当社ではお客様の要望や使用環境をヒアリングし、耐食性・耐荷重性・コストバランスを踏まえた最適材料をご提案します。
精密板金試作の技術と設備
最新の加工技術
・ファイバーレーザー加工
・マルチポイントプレスブレーキ
・ロボット溶接セル
・3D測定・シミュレーション
使用される機械とその役割
レーザー加工機(1kW~4kWファイバー)
外形切断、微細孔加工、Uカットなどを高速で実行。
多軸プレスブレーキ
多段曲げ、溶接ビード逃げ、ロボットハンドリング対応。
ロボット溶接セル
高品質TIG溶接、溶接ヒケ制御、溶接データ自動記録。
表面処理設備
バリ取り、塗膜品質向上、耐久性付与。
検査機器
全数寸法検査、幾何公差評価、トレーサビリティ管理。
設備選定のポイントは、試作ロット数や求められる精度、複雑形状への対応力です。当社は50×50mmの微細部品から1,500×3,000mmの大型フレームまで一貫受託しています。
精密板金試作のコストと納期
コスト要因の分析
材料費、切断費、曲げ費、溶接費、表面処理費、検査費など、各工程でコストが発生します。設計変更が発生すると追加費用がかかるため、事前の仕様確定が重要です。
納期短縮のための工夫
・リードタイムの見える化
・前倒し調達
・同時並行工程
・コミュニケーション強化
・夜間・休日稼働
当社では「翌日試作対応」「オンライン進捗報告体制」を整備し、繁忙期でも納期遅延ゼロを維持しています。
精密板金試作の成功事例
業界別の成功事例
食品機械業界、搬送機械業界、医療機器業界における試作成功事例を通じ、精度・コスト・納期の課題解決を実現しています。
顧客の声とフィードバック
品質安定化、コスト削減、開発スピード向上といった高評価を多数いただいています。
おわりに
株式会社ファイネスでは、板金加工・機械加工から装置組立までを自社工場で一貫対応し、品質・納期・コストのすべてでお客様にご満足いただけるソリューションをご提供しています。
試作・量産のご相談やお見積りは、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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