食品製造機械の基礎知識と選び方
はじめに
食品業界では、衛生的かつ効率的に大量生産を実現するために、さまざまな食品製造機械が活用されています。埼玉県飯能市の自社工場で板金加工・機械加工・装置組立を一貫生産する株式会社ファイネスは、食品機械および搬送機械の試作・量産装置を多数手がけてきました。本記事では、「食品製造機械とは何か」「その歴史と進化」「主要な機械の種類と特徴」「導入メリット」「選び方と注意点」について、業界動向や実例を交えながら解説します。これから機械導入をご検討中のご担当者様にとって、最適な装置選定の一助となれば幸いです。
食品製造機械の基本知識
食品製造機械とは何か?
食品製造機械とは、原料の投入から加工、包装、検査、搬送までを自動化・効率化する装置の総称です。具体的には、以下のような機能を持つ機械が含まれます。
・原料調合ミキサー:各種粉体や液体を一定比率で混合
・加熱加工オーブン/加熱殺菌槽:焼成、加熱殺菌を行い風味と安全性を付与
・冷却・冷凍装置:急速冷却や恒温保管による品質保持
・成形機:チョコレート・キャンディー・麺類などの形状を成形
・包装機・シーラー:袋詰め、箱詰め、シュリンク包装による品質保持
・搬送コンベヤ:ベルトやローラーでライン間を自動搬送
これらを組み合わせることで、一連の食品製造ラインが構築されます。食品衛生法やHACCP、FOOMA(国際食品機械技術展)ガイドラインなどの規格に準拠し、安全性・衛生性を確保しながら生産効率を向上させることが最大の役割です。
食品製造機械の歴史と進化
手作業から機械化への移行
江戸時代末期から明治期にかけて、和菓子の練切りや醤油絞りなどは人力で行われていました。20世紀に入り、産業革命の波が日本にも到来し、蒸気機関や電動モーターを利用した初期の攪拌機、加熱装置が導入されました。
自動化と大量生産化の進展
1960年代以降、高度経済成長期に伴い食料需要が急増。自動包装機やラインコンベヤを組み合わせた連続生産ラインが普及し、1時間あたり数千個の製品を安定供給できる体制が整いました。
デジタル化・IoT時代
近年では、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)やセンサー技術、IoTプラットフォームによる稼働監視が一般化。製造状況をリアルタイムで可視化し、予知保全やロットトレーサビリティを実現。AI/機械学習による品質予測やライン最適化も実用段階に入っています。
衛生・環境配慮の強化
食品衛生法改正、ISO22000認証取得への動きにより、洗浄性を高めた「オールステンレス構造」、二次汚染を防ぐ「クローズドシステム」、省エネ設計が標準化。FOOMA展示会では「窒素冷却装置」「無菌充填システム」など最先端装置が毎年登場しています。
食品製造機械の種類と特徴
主要な食品製造機械の分類
食品製造機械は大きく以下の4分類に分けられます。
加工機械
– ミキサー/攪拌槽、スライサー、粉砕機、エクストルーダーなど。
– 原料を形状変化・化学変化させ、最初の加工ステップを担います。
加熱・冷却機械
– オーブン、フライヤー、殺菌槽、冷却トンネル、急速冷凍機。
– 加熱殺菌と風味付与、急速冷却による品質固定を行います。
成形・計量・充填機械
– シリコンモールド成形機、ポンプ充填機、量目調整コンベヤ。
– 個装・計量・充填の自動化で歩留まり向上と作業ミス抑制を実現。
包装・検査・搬送機械
– シール機、シュリンクトンネル、金属検出機、X線検査装置、ローラー/ベルトコンベヤ。
– 最終製品の包装および異物混入防止を担い、ライン全体をつなぎます。
各種機械の特性と用途
・ミキサー(高速攪拌機):粉体と液体の均一混合が得意。スープやクリーム、ソフトキャンディー原料などに最適。
・オーブン(対流式/コンベア式):均一加熱が可能。焼成菓子やクラッカーなど大量ラインに対応。
・急速冷凍機(IQF):個別急速冷却で氷晶生成抑制。冷凍野菜・フルーツ、シーフード加工作品に広く利用。
・充填機(ピストン/ダイヤフラムポンプ):粘度管理が困難なソース・ペースト類の充填に適応。小ロット多品種向けにはレーン切り替え式が活躍。
・金属検出機:Fe、SUS、非鉄金属まで検出可能。食品安全規格HACCPの要件として必須。
上記に加え、最近は「無菌室用チューブチャージャー」や「窒素置換包装機」など、製品特性に合わせた特殊装置が増加しています。
食品製造機械の導入メリット
生産効率の向上
作業時間短縮:自動化比例制御により「投入→排出口」までのサイクルタイムを50%以上短縮。
一貫ライン化:搬送コンベヤと連動した生産ラインで、工程間の待ち時間を排除し歩留まりアップ。
人為ミス抑制:重量計量や充填量を自動管理し、ばらつき・過不足が激減。
これにより、従来は手作業に要していた人員を品質管理や製品開発に再配置でき、全社的な生産性向上を実現します。
品質管理と安全性の強化
一貫した品質:自動制御プログラムで温度・回転数・時間を厳格管理し、ロットごとの品質ばらつきを0.5%以内に抑制。
トレーサビリティ向上:PLC・MES連携で生産履歴を最小単位でデータ保存。ロット回収時の迅速フォローが可能。
衛生管理徹底:クローズド構造とツールレス分解設計で洗浄性を向上。菌数試験基準ISO11133に準拠した洗浄プロセスを確立。
食品安全事故のリスクを最小化しながら、消費者からの信頼性を確保します。
食品製造機械の選び方と注意点
ニーズに合った機械の選定
用途特性把握:加熱、冷却、成形、充填、包装など必要工程をリストアップ。
生産量・サイズ選定:1日あたりトン数・1サイクル当たり個数から機械能力を逆算。
コストパフォーマンス:初期投資(イニシャルコスト)と電力・消耗品などランニングコストを試算。ROI(投資回収期間)を検証。
拡張性・柔軟性:多品種切替やラインバッファー追加が容易か、カセット式モジュール構造の採用有無を確認。
メンテナンスとサポート体制の重要性
定期メンテナンス:ベアリング・シール部品・加熱ユニットなどの消耗品交換計画を準備。
メーカーサポート:遠隔診断、リモートソフト更新、24時間コールセンター体制を確認し、ダウンタイムを最小化。
トラブル対応:現地訪問対応速度、部品保管拠点網、技術者のスキル認定制度有無をチェック。
メンテナンスが滞るとライン停止リスクが高まり、大量ロスにつながるため、トータルコストとしての保守契約を重視してください。
まとめ
食品製造機械は、単なる設備投資にとどまらず、企業の生産性向上、品質保証、コスト削減を包含する戦略的ツールです。初期段階でのニーズ整理、機械選定、導入後のメンテナンス体制構築をしっかり行うことが成功のカギとなります。株式会社ファイネスは、板金加工・機械加工から装置組立までの一貫生産体制を活かし、お客様の「こんな部品を試作したい」「食品機械の量産ラインを構築したい」といった多様なニーズに柔軟に対応します。
株式会社ファイネスでは、ステンレスをはじめとする板金加工・機械加工から装置組立までを埼玉県飯能市にある自社工場で一貫生産体制を確立し、品質・納期・コストのすべてでお客様にご満足いただける最適ソリューションをご提供しています。
「こんな部品を試作したい」「量産プロジェクトのコストを抑えたい」「とりあえず見積りがほしい」など、ご要望やお悩みがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフが貴社のニーズを丁寧にヒアリングし、最適プランをスピーディにご提案いたします。
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